Where we belong.=【家を知る・家に住む・この家で生きる】

そして、私たちの「居場所」について。

住まいと性能

耐久性・温熱性能からZEHに至る【住宅性能】について。

【室内気候】=家は「第三の皮膚」。四季を通じて健康的な温湿度を保つために。

// 家にも衣服にも気候があります。暑い季節は涼しく、冬は少しでも暖かく。住まいは人を守る皮膚であり、衣服であり、シェルター=器としても、多くの機能を求められます。いわば第3の皮膚。寒さから人を守り、健康にダメージを与えない暖かさがほしくなる…

【省エネ冷房】=電気代を安くする、エアコン連続運転と住宅性能の関係。

// 暑い夏は、まずエアコン。しかし、帰宅してすぐにスイッチを入れても、なぜか涼しくならないのはなぜなのか。24時間、省エネでえ涼しさを得る基本は、まず日射を室内に入れないこと、そして躯体の断熱性の向上、そしてエアコンの連続運転なのです。 Conte…

【坪単価】=日本独自の建築コストの迷宮。

// 住宅の広さが延床面積=㎡で示されてもなお、私たちは「坪単価」を建築コストの目安にしてしまいます。しかし、ビルダーや設計者によって、どこからどこまでが標準仕様で、何がオプションなのか、明確な判断基準はありません。「坪単価80万円」を目安にし…

【リフォーム】=投資した費用を無駄にしない、性能改修という選択肢。

// 新築が伸び悩み、リフォームやリノベーションが急増しています。しかし、新築に比べコストが割安という理由だけで、見た目優先の改修をしてしまうと、家や人の健康に影響する事態も起きかねません。リフォームは、壁や基礎までチェックする絶好の機会。合…

【通風・換気】=心地よい風が抜ける「家」と風通しのいい「人間関係」。

// どんなに空調設備や換気システムが進化しても、窓を開けたときに感じる自然の風の心地よさにはかないません。高断熱・高気密住宅がスタンダードになっても、四季折々の風が感じられる家が素敵です。家を抜ける風、注目のパッシブ換気、風通しのいい人と人…

【省エネと熱収支】=「得られる熱」と「出ていく熱」を計算する、当たり前のこと。

// 収支計算は住まいのエネルギーにも応用できます。季節によって、必要な熱と不要な熱を理解すると、エネルギー消費は効率よくなり、快適さも維持できます。計算の苦手な方もおつきあいください。少しの発想の展開で大幅な節約、光熱費の削減もできるのです…

【窓】=南側の窓より「北側採光」に注目。

// 日本の家づくりは、古くから日射や通風など、自然界の Contents. 窓から熱を得るのは昼間だけ 窓を壁にすると大地震では? 掃き出し窓でゴミは掃けない 日射をコントロールする方法 住宅性能は窓の性能で決まる 終日安定した光は北側にある トップライト…

【リフォーム】=病気や家庭内事故から身を守る「予防的改修」の考え方。

// リフォームといえば、畳や襖の交換から、古くなった設備の更新、増改築まで工事内容はさまざま。英語圏では「reform」を建築用語として使用することはなくrenovationやremodelが多く使われます。欧米と比べ、日本の住宅の寿命が極端に短いのはご存じのと…

【空気環境】=1日20キロ体内に取り込む空気について、もっと知っておきたいこと。

// 衣食住のなかでも、日々の「食」と健康との関わりは密接です。1日に2キロ前後も体内に入るのですから、水にも食糧にも健康的な素材は欠かせません。しかし、1日に20キロも体内に取り込まれるものがあります。空気です。空気の質によってはシックハウス…

【住宅性能】=目には見えない「居心地」を支えるもの──UA値とかC値について。

// 地球温暖化危機が叫ばれ、改めて、世界中がCO2削減を加速させる機運が高まっています。しかし、日本の家庭分野でのエネルギー消費は増加の一途。懸案だった改正省エネ法の義務化も見送られ、世界中から冷たい視線が注がれているのは周知の通りです。クル…

【色彩と心理】=塗装屋さんが教えてくれた「色」にまつわる心の動きと「ありがたい」話。

// 色には温度もあり、重さもあり、心理的に与える効果も数多くあります。お世話になった塗装屋さんからうかがった色の「講義」は、いまも大事な宝物です。中学を出てから70年近くにわたり、黙々と現場から学び続けた職人さんの、珠玉の言葉とその生き方。 C…

【家庭内事故】=新型コロナの裏側で、少しも減らない「家」での死亡リスク。

// 世界中がウイルスによる危機に直面したまま。医療の現場は崩壊寸前といわれますが、崩壊の原因はウイルスだけにあるのではありません。以前から改善されず放置されてきた潜在的なリスクに、新たなリスクが上乗せされたリスクの怖さ。 Contents. 大浴場で…

【ほんとうのバリア】=家づくり。最期の時間を支えるための、譲れない条件。

// バリアフリーという言葉があります。屋内外の障がいとなるもの(バリア)を取り除き、安心して暮らせる設計というような意味です。段差の解消や手すりの設置が代表的ですが、それらよりも優先したいのが夏の酷暑や冬の寒さ(温熱環境)、居室や出入り口の…

【失敗しないリフォーム】=大半は見える場所だけの「化粧直し工事」。壁・床下・天井裏…「見えない」部分に目を向ける。

// 新築でもリフォームでも、完成後に見えなくなって隠れてしまう部分、つまり、壁のなかや床下、天井裏などの施工も大事です。目に見える部分だけをきれいにしても、じわじわと内側から結露やカビが出てきて、やがて構造材を腐朽させてしまいます。温度、湿…

【地震と住宅】=災害を生き延びる、住宅性能の基本と対策。

// 世界でも有数の地震国・日本。地震を予知することは依然難しく、思いもよらない地方で大きな地震が頻発しています。どこに住んでも、地震が起きることを前提にすれば、可能な限りの備えが家族を守ることにつながります。加えて、近年の豪雨被害。災害時、…

【軽自動車】=SUVから軽自動車に乗り換えて分かった、小さいクルマの大きな利点。

// 2000ccのSUVから軽自動車に乗り換えて7年目。当初、乗り心地、安全性などに不安はあったものの、乗ってみればSUVに負けない快適な運転ができることがわかりました。安全装置も進化し、少し速度を落とすだけで、高い安全性を確保できる可能性も。ガソリン…

【ZEH(ゼッチ)】=国が推進する「ゼロエネ住宅」についての、いくつかの違和感。

// by Bliss My HouseIdea ゼロエネルギー住宅、ネット・ゼロエネルギー・ハウス、エコハウス、パッシブハウス、ソーラーハウス、低酸素住宅、ZEH(ゼッチ)などなど、住宅にまつわる難しい言葉が飛び交っています。出口の見えない不景気、一向に上がる気配…

【新型コロナと換気】=エアゾル感染から身を守る「換気」について、基礎の基礎。

感染拡大が止まらない新型コロナ。連日、多くの地方で過去最多を更新し、さらなる急拡大が続いています。そうしたなかで、改めて注目されているのが「換気」。感染経路と原因をたどるうちに見えてきたのは、エアゾル対策の欠如だったことが明らかになりつつ…

【断熱・気密】=暑さや寒さのストレスから身を守り、空間デザインを左右し、一生涯の家計に直結する「住宅性能」について。

// クルマを購入する際には、燃費など性能=スペックを確認して、購入します。しかし、人生でいちばん高い買物といわれる住宅建築の際、燃費や耐震性、耐久性、耐火性などのスペックを確認して建築に臨む人は多くありません。残念ながら、日本の住宅の品質は…

【快適&冷房】=「輻射熱」の仕組みを理解して初めて分かる、住宅性能と体感温度と電気代との関係。

// 心地よい冷暖房は、空気が冷えたり暖まることで得られるわけではなく、実は輻射熱が大きく関係しています。猛暑の日、どんなに冷房を効かせても、断熱、蓄熱の性能によっては、エアコンを止めても、昼間の熱が輻射熱となって夜間に吐き出されます。私たち…

【開口部】=窓(サッシ+ガラス)の性能を高めることで劇的に向上する省エネ効果。

// 窓は通風や眺望の役目もありますが、外からの熱を入れない、室内の熱を逃がさないなど、断熱も大切な役割です。窓から逃げる熱は冬期で屋内の約48%。言い換えると、窓の性能を上げるだけで、劇的な暖房エネルギー削減ができるといえそうです。 Contents.…

【軒・庇】=パッシブデザインの原点。四季折々の日差しをコントロールし、雨風から外壁を守るなど、日本人の知恵が詰まった部位の絶大効果。

// 日本の伝統家屋では、その土地の日射、通風などを考慮し、軒や庇を設けることで四季折々の温度調節を図っていた。 住宅の洋風化・欧米化に伴い、軒や庇のない住宅建築を頻繁に見かけるようになりました。雨の少ない欧米の気候風土では納得もできますが、…

【伝統工法】=昔ながらの工法や自然素材の家が、人や地球にやさしい家とは限らない。

// 外断熱と内断熱。どちらが優れているか。かつて、こういう議論がありました。正確にいうと、住宅建築の場合、外断熱、内断熱という言葉は使いません。マンションやビルなどコンクリートの建物に使用されるのが一般的で、住宅の場合は外張り断熱・充填断熱…

【微気候】=庭から家の中まで「涼」を導く、究極の「パッシブデザイン」。

// 気候には、大・中・小、そして微気候があります。微気候というと難しく聞こえますが、わかりやすくいうと、庭や樹木、植物などがある地面近くで発生する気候のこと。私たちのごく身近にある小さいけれども確かな気象でもあり、これを利用すると自然で心地…

【ヒートショック】=交通事故死より高い死亡要因は「家庭内」にあった。

// あたたかな家に帰ると、身体の芯からほっとします。エアコン、薪ストーブ、ヒートポンプ温水パネル。暖房手法や熱源はさまざまですが、暖房の基本は、暖めることではなく「寒さを取り除くこと」であることをご存じでしたか。屋内の温度差を解消するのが基…

【採暖と暖房】=日本にはなぜ、全館・連続(冷)暖房の家が普及しないのか。そして「床暖房」についての素朴な疑問と持論。

// 日本の住宅寿命は30年前後。欧米諸国の数分の1しかない短命な住宅のためにローンを組み、世代を超え、ほぼ全ての国民が住宅ローン完済のためにと働き続けます。「100年住宅」という言葉を耳にしますが、実現まではまだまだ遠い道のり。一向に高まらない…

【扇風機】=今日からすぐに実践できる、暖房・冷房コスト削減のための超アナログ対策。

// いよいよ本格的な夏。エアコンをフル稼働させる前に、どこの家にでもある古い扇風機を使って、光熱費削減にトライしてみませんか。一日中つけていても、電気代は10円ちょっと。設置する位置や風の角度で、そのまま使っても、エアコンとの併用でも、お部屋…

【電化住宅】=「オール電化住宅」は災害時でも脆弱とは限らない、という結論。

// 地震などの災害時、停電が長引くたびに必ず流れるのが「オール電化住宅は災害に弱い」というニュース。停電になったら、調理もできないし、冷暖房もストップ、給湯も使えないから不便――という理由なのでしょうが、現実には、停電になったら、灯油のファン…

【屋根】=軒先にツララがたくさんできるのは、天井から熱が逃げっぱなしの証拠。

// 日本でいちばん寒いところで、暮らしたことがあります。寒いのは苦手ですが、冬という季節は大好き。雪景色もきれいですが、晴れた日、家々の軒先にズラリと並んだツララは、お日様の光を湛え、まるで水晶のように輝いて見えます。子どもたちの玩具として…

【断熱と省エネ】=外断熱、内(充填)断熱、それぞれの長短。家にも「燃費」があることについても。

// 断熱というと、日本ではまだ馴染みが薄く、関心も低いまま。国が示す住宅の断熱指標も、先進国のなかでは最低レベルのまま現在に至っています。断熱性能を上げることで夏はより涼しく、冬はより暖かくなるのはもちろん、割安な光熱費で健康的な室内環境を…