Where we belong.=【家を知る・家に住む・この家で生きる】

そして、私たちの「居場所」について。

住まいと文化

伝統と文化の視座から考える住まいと人の関わり。

【節水】=実は、水の輸入大国だった日本。

// 日々の生活ではいうまでもなく、宗教や文化の面でも、水との関わりを大切にしてきた日本人。きれいな水が大地を潤し、食材を育て、街をつくり、健やかな人を育んでもきました。しかし、水と空気はタダだと思っているのは、どうやら日本人くらいかもしれま…

【結界】=見えない「壁」で家と世界を仕切る、日本人ならではの空間認識。

// 紙や布1枚、あるいは縄1本で世界を隔てる「結界」。この感覚は、おそらくは日本人ならではのもの。俗と聖を分離するのみならず、建築の世界、私たちの日常でも、当たり前のように応用されていることに気づきます。 Contents. 紙や布1枚で世界を隔離する…

【お金】=たった1日、「お金を使わない日」から気付いたこと。

// 遊園地に行かなくても、近くの小径で樹木や草花を愛でることができます。ファミレスに行かなくても、子どもたちとカレーやホットケーキを作る楽しみは格別。高価なゲームや玩具より、パパやママと「家」で過ごす時間が記憶に残るかもしれません。お金のエ…

【ガラクタとのつきあい方】=一度に処理するはひとつ、礼をもって捨てるべし。

// 収める、整理する、片付ける。わかってはいますが、それができないモノとのつきあい。捨ててしまえば済むのでしょうが、それができないのです。捨てられない、片付けられない気持ちの心理、ガラクタと化していくモノたちが人生に与える影響。 Contents 10…

【ほんとうのシンプル】=家の計画、文章、あらゆるデザインのキーワードは「簡潔・省略・余韻」。

// 芸術は【引き算】から生まれる、といわれます。建築、文章、写真、家づくりにも同じことがいえそうです。毎日の仕事、家事だって、引き算の繰り返し。過剰さで価値を計るのではなく、無駄を省き、主題を浮き彫りにすることは至難の業です。そのあとに【余…

【正座】=朝、たった30秒の正座で、腰痛改善、その日の集中力、睡眠の質まで変わるという説。

// 正座というと、しびれる、膝が痛いなど、あまりいいイメージがありませんが、腰痛改善や睡眠の質の向上、産後の体力回復など、さまざまな効果があります。ヨーガのポーズの一つでもありますが、意外にも、日本での正座の歴史はまだ100年程度。痛くない程…

【用と美】=「もっと」をあきらめると、もっといい人生になる不思議。

// もう少し時間があったら。あと1万円給料が増えたら。あと3センチ背が高かったら。あと100年健康で生きられたら。もう少しお金持ちの彼だったら。しかし、その「もう少し」がなかなか得られないのが私たちの人生。そればかりか、毎日が締切や制限だらけ…

【線とフォルム】=デザインを考える前に知っておきたい、直線と曲線(アール)の基礎知識。

// 同じ建築でも日本と諸外国とでは、線一つの扱い方やそれに求める文化的な意味、価値観が大きく異なります。伝統建築はもちろん、住宅などの一般建築でも、少し角度を換えて「線」を眺めるだけで、新たな発見がいくつもあるはずです。もちろん、家づくりの…

【街と家と音】=静寂が街の秩序をつくる欧州、騒音が人を鈍感にし続ける日本。

// 目で見て、耳で聞き、肌でふれる。味覚や臭覚を含め、私たちは、常に五感を駆使して、目の前の現実を捉え、リスクを回避しながら生きています。なかでも「音」はときに視覚以上に動作や意思決定に影響を与え、長い時を経てもなお記憶に刻まれます。懐かし…

【パーソナルスペース】=国によって、こんなに違う人と人との距離感。

// こんなにも「ソーシャル‐ディスタンス【social distance】=社会的距離」という言葉を頻繁に聞いた時代があったでしょうか。距離と空間は意味が異なるものの、他人との距離感を示す際、「パーソナルスペース」という概念もあります。個人と個人、文化の相…

【片付け・断捨離】=大掃除が面倒だったら小掃除。まずは「手の届くところ」から始める。

// どんな本を読んでも、どんな方法をテレビで学んでも、結局、身の回りには捨てられないモノばかり。星の数ほど整理整頓のノウハウはあるのでしょうが、毎回、自分の目標を達成できずに落ち込んでしまうのです。諦めてはなりませんが、大きすぎる目標も問題…

【障子】=すぐに破れてしまうはかなさ、弱さを慈しむ気持ちが、日本人の美学と礼節をはぐくんできたのかもしれない。

// かつては紙や木、土だけでできていた日本の家も、いまや化学製品が主流を占め、使われる自然素材は数えるほど。ビニールやプラスチックのように、いつまでも丈夫で頑丈なことはいいことですが、身近に「生命」の息遣いが感じられなくなったことは少しさび…

【電子レンジ】=我が家で「チン」する料理を避けてきた、これだけの理由。

// 主婦の城ともいわれてきたキッチン。そのキッチンでの家事労働は急速に簡略化され、システムキッチンの役割、機能自体が形骸化しつつあります。食事をつくることは、家族の健康を考え、生命を支えること。食とキッチンの原点とは。 Contents. レンジの熱…

【家づくり】=だらだら、ゾクゾク…「五感」を「オノマトペ」で捉えると、具体的な設計コンセプトが見えてくる。

// だらだらは、だらだら。ゾクゾクは、ゾクゾク。としか表現できないことがあります。オノマトペ。抽象的だからこそ、感覚を表現するには最適な言葉があります。このアバウトさを具体的な数値に換えて実現するのが、家づくりの醍醐味。 Contents. 感覚の表…

【音】=能動的に「聴く」ことでしか聞こえてこないメッセージがあります。

// 私たちは、この世界を身体や心で瞬時に感じられる感覚を得て生まれてきました。代表的なものが、いわゆる五感と呼ばれる感覚です。しかし、同じものを見たり聞いたりしても、捉え方は人によってさまざま。目の前にあるものを、どう捉え、何をイメージする…

【街の景観】=過去をさかのぼって、決断しなければならないこと。大切なことを伝えるために、変わらなくてはならないこと。

// 新しい価値は、歴史観に基づいてこそ、普遍的な価値へと昇華します。変わっていいこと、変わらなくてはならないこと、変わってはいけないこと。 Contents. 熱的性能では先進的な北海道の家 家にも街にも表情が感じられない たった数年で古ぼけてしまう外…

【炎】=こんなにも心が鎮まる…「“1/f”のゆらぎ」の癒し効果について。

人類が初めてエネルギーとしての【火】を利用するようになったのは、いまから約50万年前のこと。暖かく、煮炊きもできる【火】はやがて、暮らしに欠かせないものとなり、その【火】を雨風から消さないために屋根ができ、囲いが工夫され、家の原型ができまし…

【家の記憶】=初めてなのに懐かしい、「déjà vu=デジャビュ」を感じる、そんな家がいい。

// どこかで会ったような気がする人がいます。どこかで見たような風景、家。思い出そうとしても、なかなか記憶が甦らない。それは既視感=デジャビュかもしれません。曖昧だけれど、どこか懐かしく、温かい。ひょっとして、前世で出合った風景や人なのでしょ…

【トイレ掃除】をしても「運気」は上がらないという証拠。

// 神様がいる。掃除をすると運気が上がる。金運、強運、何でも期待できる。トイレ掃除には、なぜか、スピリチュアルな言葉がついてまわります。それだけアンタッチャブルな空間といえるのかもしれません。トイレに関する、けっして汚くはないお話のあれこれ…

【長寿遺伝子 オン!】=食事も暮らしも「腹七分目」で起きる、素敵な奇跡。オートファジーをONにする「16時間プチ断食」も実践中!

// 日本には古くから「腹八分目」という言葉があります。何事も、ほどほどのほうがいい結果を招く、少食が健康を保つなど、短いその一言に哲学さえ感じます。最近は「腹七分目」が健康だけでなく、長寿のもとになるとの説が相次いで発表されています。 Conte…

【照明の基本】=明るすぎると疲れてしまう。うつくしい空間は「陰影」の演出から。

// 光にも陰にも階調があります。色合い、光度は一定ではなく、無限のグラデーションの中に無限の美しさが潜んでいます。絵画や写真、文章、そして建築にも【陰翳】の演出は欠かせません。 Contents. 線で形を描くことの難しさ 無意識でも眺めている輪郭 無…

【家と職人】=手わざを守ることは、町を育て、森を守り、川と海をきれいに保つ循環をつくること。

// 家づくりは、あらゆる職種の専門家たちによる手業の集大成でもあります。どんなに工業化が進もうと、現場での人の目、人の手足による裁量なしでは、寸分の狂いも許されない建築がそもそも成立すらしないのです。 Contents. 大工さんが入る前の職人たち 2…

【建築と間(ま)】=居間、仏間、茶の間、床の間…日本の家と家族の関係は「間」を理解しないと「間抜け」になる。

// スケジュールが埋まっていないと不安でしかたがない日々。日々の暮らしはモノに囲まれ、隙間や余白が罪であるかような家やインテリアが主流です。私たち日本人は、何もない「間」に宇宙を感じ、沈黙に言葉を聴き、「余白」に映像を観る文化を育んできまし…

【制限の効用】=脳内の成長インフラを維持し続ける、たった一つの条件。

私たちは毎日、あらゆる「制限」の中で生きています。その「制限」を守ろうとする苦しさから逃れるために知恵を使い、技術を生み出し、少しでも楽になろうと必死です。でも、その逃避が自らの成長の妨げになることもあります。脳内の成長インフラを維持する…

【尺貫法】=日本ならではの建築スケールと「杓子定規」感覚との共通点。

// 考え方にも物差しがあるように、人の視野、ものごとの捉え方にも、その人ならではのものさし=定規があります。人間関係には、少々やっかいな「杓子定規」も、家づくりには欠かせません。日本の寸法、モジュールについての短い話。 Contents. いまも現場…

【記憶・物語】=決めつけないこと──曖昧でしなやかな「読書」と「建築」について。

// 家づくりの際、機能や目的を追求し過ぎると、いつしか身体も心もこわばってしまいます。思考が型にはまり、身動きできなくなくなることも。理想の体現も必要ですが、曖昧な空間に身を委ねてみることも大切です。グラデーションに内在する色を楽しみ、大き…

【家具】=10年で乗り換える300万円のクルマと、100年超えで使う300万円の家具のコスパについて。

// 家を建ててから、少しずつ家具を買い揃えていく。家の計画と同時進行で、購入する家具も検討する。これまで、家具が最小限で済んだ日本家屋で育ってきた私たちは、家具の選択が苦手。しかし、暮らしも住まいも、洋の佇まいが主流となってきました。そんな…

【暮らし】=ミニマリストでもエコロジストでもなかった彼女の、はっとするほどに美しい心。

// ミニマリスト、エコ、SDGs。環境に負荷をかけないシンプルな暮らし、が流行です。あえて「流行」という言葉を使ったのは、この半世紀の間だけでも、何度もかたちを変えてサステナブルな暮らしが多くの人に標榜されながら、ほとんど全てが消え去っていっ…

【洗濯・乾燥】=室内で素早く乾かすためのエアコン活用術。

// 梅雨の時期から猛暑の夏、寒い冬の間、共働きの家族の場合など、外干しが難しい状況に置かれることは少なくありません。部屋干しするにはそれなりのスペースも必要です。でも、エアコンを上手に使えば、快適な洗濯&室内干しができるかもしれません。 Con…

【食卓の礼節】=ささやかな振る舞いにも美学を求める、日本の家と所作との関わり。

// 子どもの頃から、箸の使い方には、とりわけきびしく躾けられてきました。裕福な家ではなかったからこそ、食卓での作法くらいは、という父の考えだったのかもしれません。同じ箸を使う文化でも、お隣の韓国とでは少しマナーが異なります。単純な「違い」の…