Where we belong.=【家を知る・家に住む・この家で生きる】

そして、私たちの「居場所」について。

裏も表も太いも短いも「動線計画」。

 

 

 

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家族の生活動線を分析する

主に住宅内を人が動く経路を動線といいます。エリアを広げて都市のなか、狭めて居室のなかの経路も同じで、どちらも設計時に考えておくと、無駄な動き、余計な面積、場所も少なくて済みます。

百貨店などでは、お客を目的の売り場に導く経路として「導線」の文字を充てることもあります。その場合は人が動くための線ではなく、人をどう導くかを目的とした線といえます。

 

動線には家事動線、通勤動線、衛生動線などいくつかの種類がありますが、基本的に個々の家族のライフスタイルによって意味合いは大きく異なります。3つに大別して考えてみます。

 

 


 

 

1.家事動線

どの動線でも、その目的は何かを考える。そこからスタートです。

家事動線の場合は、料理、掃除、洗濯などの日々の家事が少しでも楽になることに尽きます。

今度は個別に考えてみます。

料理は、朝食、昼食、夕食のどの作業の負担を減らしたいのかを考えてみましょう。共働きのケース、それぞれの出勤・帰宅時間、毎回の食事の人数と量と質、それらを考えるだけで、家族の数だけ動線の種類も考え方も違ってくるのがわかります。

 

料理のついでに洗濯をする、掃除は週に一度しかしない、お風呂の掃除と一緒に洗濯をするなど、家事の仕方によっても、動線の考え方は異なるのは当たり前。

シンガポールや中国の共働き世帯では、朝食、昼食は100%外食という家庭も少なくありませんし、こうした家庭ではキッチンは最小限の設備と面積で、料理に関する動線は重要視されません。

小さなキッチンの隣がすぐダイニングという感じで、料理が家事の範ちゅうに入っていない文化もあるわけです。

 

日本の場合も同様で、一般論はあてにせずに、まずは我が家のパターンや家族の癖、理想はどうなのかを考えます。

大人数ですと、重たい買い物袋を持ちながら、玄関から冷蔵庫まで移動するだけでも大変で、3人家族だったら、玄関と冷蔵庫の距離は重視することもありません。ゴミを出す場合はこの反対ルートで、キッチンから玄関まで、どこを通ってどのくらいの距離なのかが気になります。

 

玄関とキッチンを最短距離で結びたい場合は、勝手口が選択肢に入ってきます。勝手口を設けるなら、勝手口を入ってすぐは土間にし、そこに小さな食品庫をつくることもできます。この食品庫は非暖房空間にすると、漬物を漬ける作業場にもなり、保存庫にもなります。

 

料理のときは洗濯もやってしまいたいという人には、キッチンと洗濯機、物干し場とのアクセスが重要です。この際、物干し場は屋内と割り切っている家庭ではベランダとの動線は除外されることになります。

このように考えていくと、ビルダーや設計事務所が考える動線が先ではなく、自分の行動パターンの理想を考えることが、動線計画の基本であることが見えてきます。

 

 

 

 

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空間を複数設けるという発想ではなく、大きな空間を開閉自在にするという発想でつないでいくと、おのずと廊下は不要となり、動線は短くなる。

 

 


 

 

2.通勤動線

この動線も家族の数だけ異なります。

わかりやすく考えるために、お父さん動線、お母さん動線、息子さん動線、娘さん動線、おじいちゃん動線、おばあちゃん動線など、個別に考えてみましょう。それも朝の通勤時間に絞ってです。

 

お父さんを例にしますと、起床→トイレ→洗面→着替え(パジャマから部屋着)→朝食→着替え(部屋着からスーツに)→トイレ→出勤というスタイルが一般的ですが、ここに共働きのお母さん、早起きのおじいさん、通学の子どもたちを重ねるとどうでしょうか。

動線が狭くならないように廊下を広めにするといったアドバイスも見かけますが、本来、廊下などつくらない大空間を中心とした空間構成をおすすめする私としては、廊下の動線そのものが無意味です。

廊下があったとしても、ぶつかりそうになった場合は、よければ済む話でしょう。家族なのですから。

 

むしろ気になるのは、重なりです。

同じ時間にトイレに駆けこむ人がいる場合は、トイレの数が問題となります。1階のトイレが使用中の場合は2階に移動する。そのときの動線はどうなのか、といった順番です。

 

洗面所も同様です。同じ時間帯に、洗面所を使いたい人が何人もいる場合、そこで長い間、ドライヤーを使ったり、髭を剃っていたりでは、すぐに渋滞を起こします。

この場合も同様で、動線そのものの問題ではなく、洗面台の台数、コンセントの位置、数なども大事な要素となり、バランスのとれた設計が求められます。

 

動線の「表」と「裏」を使い分ける

3.衛生動線

水回りは1つのラインにまとめると、工事面でも効率が良く、コスト面でのメリットもあります。水回りだけは、動線よりも、余計なコストをかけないように、トイレ、浴室、洗面、キッチンは一直線上にまとめることを基本にしましょう。

 

問題はそのまとめかたです。

リビングやキッチンとトイレが近いと音の問題があります。寝室から近いのが理想ですが、かといってキッチンや洗面と近いと、音の問題がありそうです。少し前ですと玄関ホールのほど近く、廊下に面して並べることもありましたが、来客時に見えるかどうかの配置がカギでした。

 

こんなときのために考えたいのが「裏動線」です。

来客時に、訪問者の視線に入らずに、できれば音も気にしないで済む位置にトイレや浴室があるかどうか。洗濯に関しては、来客時は遠慮することで問題は回避できますが、トイレや浴室はやはり、隠れたところにあると便利です。

 

裏動線のポイントは、訪問者が玄関を入ってから通されたリビングや客間の座った位置から、プライベートなものが見えないように配慮します。

ここで銀行やホテル、デパート、レストランをイメージしてみます。実は彼らの職場は私たちの見えるところだけでなく、荷物の搬入口、従業員専用の出入口から入って専用の更衣室、トイレ、場合によってはシャワー室や浴室、食堂や休憩室などの専用の「裏」があって、「裏動線」があります。

私たちが目にする職場とは区分けされているので、住宅にも応用できないか考えてみます。

方法は大きく分けて2つあります。

 

1つ目は、階段をリビングに取り込む設計です。玄関→階段→2階の子ども部屋という動線は、家族の顔を見ることなく個室に移動できてしまいます。

その点、階段をリビングに取り込むことで、まずは「ただいま」「おかえり」とあいさつができ、階段を中心にぐるりと回る回遊型の動線ができ、階段の裏側に水回り直線状に配置することができます。

この動線ですとキッチン→洗面・浴室→トイレ→寝室も可能で、訪問者とくつろぐリビングからは明快な一線を引くことができます。

 

 


 

 

2つ目は、やはり回遊型の動線を応用します。

ル・コルビュジェが実母のためにスイス・レマン湖のほとりに設計した「小さな家」には、小さいながらも行き止まりがなく、直線の動線もありません。

リビングからトイレ、寝室に行くにも、途中にテーブルや衝立、椅子などがあると、そこを避けようとしますので、ニョロニョロ、グネグネと回りながら移動することになります。往復、別な動線を辿ることもでき、毎日の生活に飽きがきません。「サーキュレーション」ともいわれる動線ですが、これは家のなかに行き止まりをつくらないこと、直線の動線を最小限にすることなど示唆に富んでいます。

 

動線だけを計画することはあまり得策ではありません。間取りを考えるときのようにパズルになってしまうのです。

まずは自分たちの生活を分析する。そこで何が必要で、何が不要かを明確にする。

「太い」ことは幅が大事ということです。車椅子を想定します。できれば、太いことうより、幅も関係ない大空間のままがいいでしょう。「短い」は短距離でたどり着くこと。これだけを覚えておいてください。

 

ここで大切なことはプラス思考にしないこと。

ここが足りないから、これがほしいとなると、面積にも予算にも際限がなくなるからです。

遊び半分の間取り図も楽しいものですが、素人がそこにはまると必ず壁にあたります。

まずは言葉。

この言葉をメモにしてたたき台の図面をプロに委ねるのです。そこからプランを始める方がずっと効率的です。

 

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水回りは直線状に配置することで家事動線は圧倒的に「太く」「短く」なってスムースな作業ができる。

 

 

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