広告会社に勤める友人から「営業戦略十訓」なるものを教えてもらったことがあります。「消費は美徳」の時代は、すでに原始時代の格言。「消費しない十訓」の実践を考えます。
●「営業戦略十訓」
1.混乱をつくる。
2.捨てさせる。
3.無駄遣いさせる。
4.季節を忘れさせる。
5.贈り物をさせる。
6.きっかけを投じる。
7.コンビネーションで使わせる。
8.流行遅れと錯覚させる。
9.気安く買わせる。
10.もっと消費させる。
私たちの社会はいまもなお、
大量に生産し、大量に消費することで成り立っているようです。
あらゆるモノが市場にばらまかれ
残ったものは膨大な費用をかけて廃棄されます。
この循環のツケを抱えて生きていくのは、
次代の子どもたちにほかなりません。
世界中の広告会社は、生産と消費の媒体となり
この責任をどんなふうに考えていくのでしょう。
消費行動を起こすのは、結果として消費者自身ですから
全責任は消費者にあるのでしょうか。私には、わからないままなのです。
とりあえず
上記の「十訓」、できるだけ反対の行動で臨むことにしています。
そんなに難しいことではありません。逆を行動するだけ!
1.混乱にのらない。
→あらゆる混乱、流行を敏感に察知しながらも
社会の動向と自分の行動には一定の距離を置く。
すぐに行動を起こさない。
2.捨てない。
→簡単なこと。とりあえず、捨てない。
すぐに捨ててしまいそうなものは選ばない、買わない。
捨てるときは一気に、大量に、大胆に、断捨離。
3.無駄遣いしない。
→「いますぐ」買いたいものは「明後日」に買う。
買いたい意欲が7割薄れる。
4.季節を忘れない。
→旬のもの、国内産のものを優先して食べる。
真冬にマンゴー、真夏にリンゴ、
地中海のタコやマグロ、ロシアのホッケやサケは食べない。
もしくはこれまでの半分の消費。
5.贈り物は「こころ」。
→モノではなく「気持ち」を伝える。
どうしてもプレゼントをしたいなら手づくり。
お金より「こころ」を使う。「こころ」の届かない人間関係はあきらめる。
6.きっかけは自分でつくる。
→安っぽいイベントに乗じない。流行を軽蔑する。
自分だけの流儀をつくる。自分がきっかけをつくる。
7.コンビネーションで節約する。
→いま手もとにあるものを最大限に活用し、組み合わせで節約する。
エアコンと扇風機の併用、洗濯物の乾燥に扇風機…など。
8.流行を俯瞰する。
→「流行にのらない私」こそがカッコいい。
9.気安く買わない。
→こういう戦略があるのだから、のせられるのはアホ。
気安く買わないだけ。
それがなくても、今日も明日も生きていける。
10.とりあえず、今日は「消費」しない。
→消費しないことで、お金もたまる。お金がたまると安心。
SDGsといった小難しいことより、
時流に流されない個の確立が、
負のツケを残さない基本なのかもしれません。