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【撮影Ⅱ】=少しの工夫でプロ並みの「建築写真」=ブルーアワー編=。

 

  

 

 

 

 

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建築写真。いろんな撮り方があります。今回、おすすめしたい写真は、薄暮(トワイライト)タイムの住まいの表情。「マジックアワー」や「ブルーアワー」と呼ばれますが、青や藍がきれいなことから、ここでは「ブルアワー」とします。構図などは【撮影】の記事を参考にしていただき、三脚など大袈裟な道具や複雑な設定なしで撮影できることを前提にまとめています。一眼レフ、コンパクトデジカメともに手ぶれ補正が付いている機種がほとんどですので、ぜひ、手持ちで挑戦してみてください。

 

Contents.

 


【撮影する時間】

ブルーアワーとは、夜明け前や日没後、屋外の色彩が深い藍色に覆われる時間帯をいいます。


外にいるとわかりにくいのですが、室内側から窓を通して外を眺めると、空だけでなく全体が青みがかって見えることに気付くはずです。


室内ではあかりが灯る時間でもあり、暖色系の照明であればなおのこと、オレンジの色味とブルーの色味とが合わさり、幻想的な写真が撮影できます。


朝であれば、日の出前までの20分間、日没後は20分間がベストな時間帯。

日の出の時間帯では濃い藍色から次第に淡い青に、日没後はその逆で、時間の経過に連れて淡い青から深い藍へと色が変化します。


日没後20分を過ぎ、太陽が地平線から−−6度-12度までの時間帯は、航海薄(Nautical Twilight)と言われ、真っ黒ではなく、限りなく藍に近い夜空の色になります。


どの時間帯がベストかは、窓の大きさや照明の種類、数によって大きく異なりますので、一概にはいえません。

 

結論からいえば、20分の間に、事前にねらいを定めていた場所から、何枚も何十枚もシャッターを切り、あとでベストショットを選ぶこと。

 

銀塩カメラの時代はフィルムがもったいなくて、ケチるあまり、ベストショットを逃すことも多々ありました。

 

が、現在主流のデジカメは枚数とコストは比例しませんので、慣れないうちはとにかく枚数で勝負をし、練習を積むことをおすすめします。


とはいえ、あまりに多く撮り過ぎても、あとあと整理が大変。

あらかじめ構図を決めておき、その時間が来たら、効率よく移動し、枚数をかせぐことが大切です。


経験上では、雨や曇天の日よりも、晴天の日、雪の日のほうがきれいな青や藍が撮れる気がします。

 

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上の写真と下の写真では青の深みが違う。日没後、時間が経つに連れて青が深い藍に変わっていく。明るいうちに構図を決めておく。撮影は一期一会。20分の間でできるだけ多くの表情を撮ったほうが勝ち!

 

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【カメラの設定】

◎モード
絞り優先=Aモードが基本です。
前回も説明しましたが、絞り=F値を絞るほど(数値が大きくなるほど)」前から後方までの全体にピントが合うようになりますが、シャッター速度が遅くなって手持ちでの撮影は難しくなります。


外観、室内ともに、昼間であればF値8以上にしたいところですが、薄暗い時間、おすすめの時間帯にこの絞りではシャッター速度が遅くなり、手持ちではどうしてもブレてしまいます。


だったら三脚を使えばいい、という意見もありますが、思い出してほしいのはベストな撮影時間は20分しかないのです。

そして、ポスター大の印刷物に使用する写真を撮るわけでもありません。


20分間で三脚にカメラを設置し、三脚を持って移動することで撮れる枚数はおのずと少なくなります。


最近のカメラは高感度にしても画質がさほど崩れません。

思い切ってISO値を800~2000くらいにしておき、F値5.6~8くらいでふんばってほしいところです。

 

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トワイライトの時間帯は、全ての照明を点けて撮影するのが基本。暖色系の照明ならブルーとのバランスも美しい。

 

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◎感度=ISO
最初からISOを1600~2000前後に設定し、限られた時間でできるだけ多くの場所、角度、枚数を撮ることをおすすめします。

ちなみに、ここに掲載した写真は全てF値8、ISO800、手持ちで撮影しています。シャッター速度は10~20前後になってしまいますが、ボディ内手振れ補正のある一眼レフですので、なんとかこの画質を保っています。


◎ホワイトバランス
設定は「オート」で十分です。
判断に迷う場合はRAWモードで撮影し、現像段階で調整する方法もありますが、JPGで枚数を撮っておいた方が、あとあと余計な時間を費やさずに済むのではないでしょうか。参考までに、現像時にRAWで撮って現像時「蛍光灯」にすると、青色がいっそう映えます。

 

◎フラッシュ
使ってはいけません。

 

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ブルーアワーで外観も室内もおさえるには、事前の時間配分が大切。室内に時間をかけ過ぎると、外での撮影時間が少なくなってしまうことも。

 

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◎露出補正とAEB(オートブラケティング)
露出補正ができる場合は、マイナス側に0.5、1.0、1.5といったあんばいで補正しながら、モニターで確認します。

ブルアワーの場合は、マイナス側に2.0以上補正するくらいで、きれいな青、藍になることがあります。
迷う場合は、AEB機能を使い、マイナス側に数枚(多くは3~5枚)を露出を変えながら撮影します。

 

◎三脚
雑誌などに掲載する場合、キメの写真はどうしても三脚は必須になります。

しかし、前述したように、少ない枚数のキメ写真より、撮影場所、つまりカット数が多い方をおすすめします。

何度も通えるところであれば別ですが、ほとんどが一期一会。

一回のチャンスを逃すことなく、できるだけいろんな表情を抑えた方が後悔がありません。
三脚を使えば、画質のいい低めのISOで、絞り込み、シャッタースピードを気にせず撮影できますが、枚数は限られます。

三脚撮影の場合、手ブレ補正機構はOFFにしておくことを忘れずに。

 

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近年はガラスやサッシの性能が向上し、開口部を大きくとっても熱損失は少なく、デザイン性も高く、その分、ブルーアワーの窓からの色合いが美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

【撮影の前準備】

何度も申し上げるように、ブルーアワーの撮影での勝負は20分間くらい。

できるだけ多くのカットを、できるだけ手早く撮影するには、事前準備は欠かせません。


1.天気を調べておく。
2. 撮影目的によって、日の出、日没の時間帯を調べておく。
3.撮影場所 屋外、室内ともに、20分の間で優先したい撮影場所・構図を決めておく。そのためには、最低でも1時間前に現地に着いて、確認できる余裕がほしいところです。

 

 

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In summary

1.撮影する時間帯

日の出前までの20分間、日没後20分間がベストな時間帯。

 

2.天気

雨や曇天の日よりも、晴天の日、雪の日のほうがきれいな青、藍が撮れるようです。

 

3.絞り優先=Aモード

F値8以上にしたいところですが、照明が暗いときなどはF値5.6でもなんとかいけます。

 

4.感度=ISO

最初からISOを1600~2000に設定し、限られた時間でできるだけ多くの場所、角度、枚数を撮ることをおすすめします。

 

5.ホワイトバランス

設定は「オート」で十分です。

 

6.フラッシュ

使ってはいけません。

 

7.露出補正とAEB(オートブラケティング)

露出補正ができる場合は、マイナス側に0.5、1.0、1.5といったあんばいでモニターで確認しながら補正していきます。マイナス側に2.0以上補正するくらいで、よりきれいな青、藍になることもあります。

 

8.三脚

勝負は20分間。できるだけ手持ちで多くの画角で枚数をかせいだほうがいいと思います。

 

9.現場には早目に着くようにして、撮影場所を決めておきます。

そうすることで20分間でも、効率的に多くのいいカットが撮れます。

 

10.外観などは、やはり三脚を使用した方が安定した写真が撮れます。

室内は手持ちで割り切ります。

 

 

その他レンズの選択、画角などに関しては前回の記事を参考にしてください。

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