Where we belong.=【家を知る・家に住む・この家で生きる】

そして、私たちの「居場所」について。

【建築家の名言集】=Less is More――削れ! 削れ! 削れ!

 

 

 

 

 

 

 

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このブログでは繰り返し、家や暮らしを、ビジュアルではなく「言葉」で考えることの大切さを述べてきました。特に、失敗の少ない家づくりのためには、どれだけ多くの「言葉」を自分の内側から拾い集めたかで決まるといっても言い過ぎではありません。私たちに大きなヒントを与えてくれる、世界の建築家や大工の言葉。解釈は自分なりでいいのです。

 

 Contents.

 

選択に迷ったときには

空間の造形とは、光の造詣だ。

ルイス・カーン

 

 

良い建築には独特の匂いがある。

中村好文

 

 

建築は、時間を超えた環境をつくりだすため、幾世代もの間で連綿と交わされる対話である。

ヴィンセント・スカーリー

 

 

グローバルに考え、ローカルに行動せよ。

バックミンスター・フラー

 

 

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家族は家族してないとない。

林昌二

 

 

専業主婦の仕事など2時間でできる。

宮脇檀

 

 

和風洋風の違いをかみくだいて、消化しつくして、同化することが、外来した異文化の同化であり、侵入してきた異文化によって、混乱している日本文化を新しく蘇えらせることだ、ということに気づいてほしいと思います。

吉田桂二

 

 

建築で最も重要な模範は機械ではなく、自然だ。

アルバー・アアルト

 

 

空間は音楽と同じように人の心に呼応するものである。

高橋公子

 

 

デザインが制約に負うところは大きい。

チャールズ・イームズ

 

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解答はまあまあで良い

デザインは人間のしぐさに応じて考えるものです。

シャルロット・ペリアン

 

 

オープンスペースは、生物学的にいって、無くてはならないものである。

ローレンス・ハルプリン

 

 

では、あなたが好きだと感じる場所のなかで、他の人も気持ちがいいと思う場所はないだろうか。もし、他の人も好きだな、気持ちがいいと感じるような場所が見つけられたら、その場所にはなにか秩序があるはずだ。その秩序を見つけたとき、好きな場所、気持ちのいい場所を発見した歓びは倍増するだろう。

松山巌

 

 

形態はそのものの生き方によって生まれてくる。

フランク・ロイド・ライト

 

 

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「住む人の心を離れ住居なし」。建築家が自分のええ具合のことをして、遊ばしてもらおうというのではいかんというてるのですな。住む人の心を組み入れたもんじゃないと、家とは言えんということです。

西岡常一 

 

直線は人間のものであり、曲線は神のものである。

アントニオ・ガウディ

 

 

Less is More.

ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ

 

 

問題に対しては常に多くの解答が可能である。そのなかで1番よいものを求めるのだが――実は最良の答えはない。あるのはまあまあ良い答えだけだ。

オーヴ・アラップ

 

 

補遺/////

人生を楽しむために あらゆるものを求めたのに あらゆるものを慈しむために 人生を賜った。

無名兵士の言葉

 

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「男と女の家」の基本

人間が家を持つのと同様、動物たちも家というか巣を持っています。つまり家の原点は巣です。

 

民俗学の石毛直道先生に「家族とは何ですか」と聞いてみました。雄がよそに行ってえさを取ってきて、雌が代償としてセックスを提供し、生まれた子供を一緒に育てる。それが家族です、と非常に単純な答えでした。

 

男だけでなく女も子供も含めて誰でも家が居心地がいい。子宮のようなところで身を休めたいというのは、たぶん胎児の頃の記憶が生きているからです。

 

男は家のなかにいる場もなく会社に住んで、家に帰ってこなくなりました。大体40歳をすぎた頃に、なぜ「かあさん」と呼ぶのかわかりませんが…つまり、日本の男たちは会社人間になって、二つのことを捨てました。育児・教育に関することと家づくりです。

 

家を建てようとしていろいろ情報を集め始める。最初に目にした雑誌、最初に行ったショールームの製品、最初に触れたメーカーの製品が、いろいろ悩んだ末、結局最後まで残って選ばれることになるのを、もう何十回と見てきました。

 

…台所の片隅にある家事コーナーです。…けれど、あんな場所は実際にはほとんど使われていません。夫と子供の出かけた後の家は、家中が女の場ですから、どこで何をしても良いのです。主婦がどこでアイロンをかけているかというと、ほとんどの場合食卓でアイロンをかけています。

 

ではなぜ書斎、書斎と男がいうのかというと、本当は男は自分の場所がほしいのです。なぜほしいかというと、家に自分の場所がないからです。…女が満足するだけでは片手落ちです。弱い男たちをなんとか支える家でもあって欲しいと思います。

 

 

=「男と女の家」 宮脇檀(新潮社)より

 

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おすすめの本

編集者やジャーナリストはもちろん、いかなる情報を発信する者も、一つの分野に踏み込み、語るの際には、自分の背丈ほどの本を読み込んでからにしなさい。

恩師のA教授からいただいた言葉です。先生の教えを守り、自分の背丈の3倍ほどの本を読み込み、1500ほどの家を訪ね歩いてようやく、この分野の入り口に立てた気がします。

旅はまだまだ続きそうです。

 

 

上記の言葉の多くをこの本から引用しています。それぞれの言葉に1頁ずつ解説があり、一言一句が胸にすっと入り込んできます。迷ったときのバイブルとしておすすめします。

 

 

日本の家、日本の町並みについて、この人ほどわかりやすく解説できる専門家をほかに知りません。日本の風土に根差した、日本人の等身大の家のかたちが見えてきます。

 

 

法隆寺金堂の大修理、法輪寺三重塔、薬師寺金堂などの復元を果たした最後の宮大工棟梁・西岡常一。寺社仏閣のみならず、日本の建築のなかでの木の役割、大工の使命など、口述筆記でわかりやすく書かれている。